
アーンド・バリュー・マネジメント(Earned Value Management)とは
パフォーマンス測定ベースラインを活用して、スコープ、スケジュール、コストを統合的に測定する手法をアーンド・バリュー・マネジメント(Earned Value Management)と言います。予定と実績の差異を確認するための指標となります。PMPでは、各指標値の計算問題が出力されます。
各指標値
BAC(Budget at Completion):総予算
WPに対する予算
PV(Planed Value):プランド・バリュー
所定期間内に予定されているスケジュール・アクティビティに対するコスト。
AC(Actual Cost):実コスト
所定時点内に実行されたスケジュール・アクティビティに対するコスト。
EV(Earned Value):アーンド・バリュー
所定時点内に実行されたスケジュール・アクティビティに対する価値。
CV(Cost Variance):コスト差異
コストが予算内にあるかを判定する。
CV = EV – AC
SV(Schedule Variance):スケジュール差異
スケジュールの遅延を判定する。
SV = EV – PV
VAC(Variance At Completion):完成時総予算差異
VAC=EAC-BAC
CPI(Cost Performance Index):コスト効率指数
CPI = EV ÷ AC
プロジェクトがどれだけ効率的にコスト(費用)を使っているかを測定したもの。
CPI <= 1.0 予算内で作業している。 SPI > 1.0
予算超過している。
SPI(Schedule Performance Index):スケジュール効率指数
SPI = EV ÷ PV
プロジェクトがどれだけ効率的に時間を使っているかを測定したもの。
SPI < 1.0 完了している作業が計画より少ない。 SPI >= 1.0
完了している作業が計画より多い。
EAC(Estimate At Completion):完了時総コスト見積もり
CPI≒1.0 ※将来改善が見込まれる場合
EAC = AC + ETC
※実コストに残作業見積もりを加算する
CPIが規定値(±10%いない)から外れた場合
EAC = BAC ÷ CPI
※想定との差異が大きいので、想定外の実コストは利用せず、完成時の予算と実際のコスト効率指数から完成時総コスト見積もりを算出する。
CPIとSPIの両方を勘案する。
EAC= AC + (BAC – EV) / (CPI × SPI)
※(BAC – EV)残作業見積もり(残っている作業に必要なコスト)
ETC(Estimate To Completionx):残作業見積もり
CPI≒1.0 ※計画に近い場合
BAC – EV
残作業見積もり(残っている作業に必要なコスト)
CPI≠1.0 ※計画と差異が大きい場合
BAC ÷ CPI
※想定との差異が大きいので、想定外の出来高は利用せず、完成時の予算と実際のコスト効率指数から残作業見積もりを算出する。
つまり、EVを0としてBACがそのまま残っていると想定し、実際のコスト効率指数から残作業見積もりを算出する。
TEAC(Time Estimate At Completion):総期間見積もり
TEAC = 予定期間 ÷ SPI
※現在のスケジュール効率指数を基に予定されている期間がどのくらいかかるのかを算出する。
TCPI(To-Complete Performance Index):残作業効率指数
見積もられた残作業量について、残予算を考慮した作業効率を決める。
TCPI(BAC) = (BAC – EV) ÷ (BAC – AC)
BACを目標にした残作業効率指数
※BAC – AC = 残っている予算
TCPI(EAC) = (BAC – EV) ÷ (EAC – AC)
EACを目標にした残作業効率指数
※EAC – AC = 完了に必要な予算
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